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年頭に語る(平成30年) 自分の人生のファンになりましょう
自分の人生のファンになる
久しぶりに年頭の挨拶文を書きました。4.5年振りでしょうか。
特別の思い入れがある訳ではありませんが、なんと[古希]を迎えました。
唐の時代の吟遊詩人 杜甫が[人生七十 古来稀なり]と嘆じたという故事に由来する歳になりました。
来し方を振り返り、来る先を思いやり今の自分を謳歌したい。
そんな折[自分の人生のファン]になるということを考え始めました。
私自身、自分の歩んできた己の人生に全く自信がありません。よって、今の自分にファンになって貰える自信は全くありません。かといってナルシスト的な自己愛のつもりはありません。冷静に自分の人生を見つめ直して視点を変えてみたいと思い立った処かな。
「静かに行くものは健やかに行く。健やかに行く者は遠くまで行く」
という言葉がある。
「落日燃ゆ][指揮官たちの特攻]などの著書で知られる小説家 城山三郎が好んで使い、その著書[静かに健やかに遠くへ」の本の題名の由来となった言葉である。10年前、還暦の折にはおそらく心にこの言葉は響かなかったと思う。古希を迎えて[静かに行く]という言葉の本当に意味する所が少しだけ理解出来るようになった気がします。
そしていやがうえにも意識しなければならないことは加齢ということである。最近「アンチ・エイジング」ということが叫ばれ始めましたが、私は自分の老化を楽しむ「マイ・エイジング」であるべきだと思います。
高齢は第2の人生の黄金期だ。加齢は人生のご褒美だ。
と思うことにしています。
自分の想いを形に 自分の心を形にする努力を重ねていきたい。
残された課題は自分の人生の終焉にどう対処するかである。
古希を機会に終末を終焉を考え始めます。
私は死ぬ前に3ヶ月ぐらいの時間がほしいと思っています。
全くのP・P・k(ピン・ピン・コロリ)は味気なさ過ぎます。
長い間連れ添ってくれ、苦労をかけた女房の美尋さんには
「最初で最後の感謝の言葉」を精一杯に話したい。
統・陽の二人の子には俺の人生の踏み跡を、凝縮を遺言として伝えたい。
友人達には握手をして別れを告げたい。
そして、その時まで生き抜いた自分を褒め讃え、この地球上の森羅万象に深い敬愛と感謝の意を表して逝きたいと思います。
そんなふうにして西方浄土に旅立つ事を夢見ています。
薄っぺらな予測にこだわらず、しなやかな精神で変化に対したいものです。
そして丁寧に生きる事を今年の、これからの人生の目標とする。
最後になってしまいました。
新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
平成30年1月元旦
佐藤孝充拝
新年に相応しい歌を探してみました。どんなに探しても最後に落ち着くのは万葉集の中のこの歌です。
新しき 年の始めの初春の けふ降る雪の
いや重け(しけ)吉言(よこと)
作者 伴家持
俳句では 与謝蕪村の
春の海 ひねもす のたりのたりかな
或いは 小林一茶の
目出度さもちゅう位なりおらが春
今朝(01/04日)は俵万智の
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と
答える人のいるあたたかさ
がピッタリの朝です。