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「杉原リスト」世界の記憶遺産登録見送り
ユネスコ(国連教育科学文化機構)って何?
戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かねばならない
(ユネスコ憲章から)
決して油断してあぐらをかいていた訳ではありません
八百津町のみんなが
杉原さんの功績を偉大だと讃える人みんなが
固唾を呑んで待っていました
しかし余りに余りの決定に言葉を失った
でも諦めない
この原稿の最後にマルティン・ルターの言葉を再掲します
10月26日(木曜日)
新聞記事によれば、ユネスコの委員会は「世界の記憶」登録申請の審査を終えて、事務局長に提出した。発表は事務局長からされる予定である。
午後、ランニングを兼ねて「人道の丘」の杉原記念館を訪れる。国枝館長に感触を尋ねる。
報道関係の方も注目をされています。時差の事もあるので認定の正式な発表は土曜日の朝になると思います。ここの玄関に垂れ幕とくす玉(割り玉)を・・・・。自信に満ち、長年の努力が実ろうとしている満足感が溢れていた。私も同じ思いだった。
28日(土曜日)大雨・・・{広報やおつ}で放送ない。
30日(月曜日)・31日(火曜日)・・発表無いね。遅れているね。
中日新聞の一面左上の記事だった。(11月01日)
11月01日(水曜日)
いつものように5時に起き出してインターネットのNEWSを閲覧する。
どうゆう事ですか?
記事の内容がよく分からない。理解出来ない。
どうも、朝鮮通信使の資料と「上野三碑」の2点が登録された。「杉原リスト」には言及していない。他を探す。 杉原リストは「世界の記憶」遺産登録を見送られました。その理由は明らかにされていないということのようだ。
本当にダメだったのですか? 「えつ!?」「俄には信じられない!」
一寸先は闇という政治の世界の話では無いはずだ。教育・文化の分野だよ。何が起こるのか分からないのが人の世の定めだが、これはほぼ確実のはずだが・・・。
先週の火曜日頃に韓国から申請されていた「従軍慰安婦の資料」は、登録されないと発表された。と言うことは他の申請案件は問題なしという情報でもあったはずです。
何かが間違っていたのですか?
勘違いがあったのですか?
気を落ち着けて考えたが、「燕雀」如きに分かるはずもない。
それよりも、統の結婚式で大嘘をついてしまったことになる。
取り敢えず、結婚式に出席して貰った親戚・友人・知人に誤りのメールを出す。
統の結婚式・披露宴にご参列頂き有り難うございました。
その折の挨拶で私はこんな事をいいました。「我が町、八百津には誇るものが2つあります。ひとつは「春のだんじり祭」です。もう1つは「杉原千畝記念館と命のビザ」「人道の丘」です。今月(10月)には杉原リストとして「世界の記憶」に登録されます。吉報がお耳に届いた折には統と八百津を思い出し祝杯を挙げて下さい。」
その時は確信していました。でも、とんでもない「大嘘」になってしまいました。
ご容赦下さい。
他にも沢山嘘を言って生き延びていますが、この嘘は打撃が大きいね。
許しがたい。大ショックです。
あちらこちらの情報を集約してみると
ユネスコは31日未明、「世界の記憶」(世界記憶遺産)の登録リストを発表した。その中に「杉原リスト」などの関連資料は登録されなかった。理由は非公表。パリで開かれた国際諮問委員会(24~27日)の勧告を踏まえて決めた。15年9月に申請16件の中から「上野三碑(こうずけさんぴ)」(群馬県)と共に国内候補に選ばれ、昨年5月に本申請した。(朝鮮通信使は民間団体)
註 1
「杉原リスト」は、40年7~8月、ナチス・ドイツの迫害から逃れようとするユダヤ難民に対し、当時リトアニア領事代理の杉原氏が、訓令に反して発給した日本通過ビザ、いわゆる「命のビザ」の発給記録。
提出したのは、寄贈された「命のビザ」1点、外務省とやり取りした公電、生存者らから提供されたビザの画像データなどと合わせた計66点。これに対し、遺族らから出生地などの記述に疑義が出され、手記2点を取り下げたほか、申請書からも「生誕地」とした記載は取り下げた。
八百津町は92年に「人道の丘公園」、生誕100年の2000年には「杉原千畝記念館」を開設するなど顕彰を進めてきた。
金子町長は「誠に残念ながら登録は見送られました。当町としては、今後も杉原千畝記念館を中心に『世界平和』と『命の大切さ』『思いやりの心の大切さ』を発信し続けたい」というコメントを出した。
申請が認められたら小躍りして喜びを表現するつもりだった訳では無いが、すっかり悄げてしまいました。町長さんから届いたの「メール」にも落胆の様子が覗えました。その心中は如何ばかりかと察して余りある所である。
11月3日(金曜日) 快晴 文化の日
秋の日差しを一杯に浴びてLSD(long Slow Distance))をする。古井の荒薙様の往復をする。
日本一の大天狗にお願いしました。次回審査の2年後に向けて出直します。見守って下さい。応援して下さい。
以下は多くの方からの情報を、考えをまとめてみました。
今回選に漏れた原因をしっかり掴まないと同じ轍を踏むことになりかねない。
同じ過ちは犯したくない
推理 その1
申請資料に疑義が産まれた。不信が生まれた?杉原千畝の4男が出生届は美濃市に出されている。出身地は八百津ではないという訴えを起こしていた。申請していた岐阜県も八百津町も発明発見物語りではない。出生地が問題ではないとして2項目を取り下げて今年2月再申請した。それは、大切なことは千畝の行為である。出生地を問題にすべきではないとの判断である。ユネスコとしては不確かなものを遺産として認められないとして却下した。八百津町などの申請者の諮問委員への説明不足だったのではないか。この理論って1988の名古屋オリンピック招致運動の時と同じ構図ですね。(1988年オリンピックはソウルで開催されました)
11月01日 中日新聞の記事から
推理 その2
今回の杉原リストの大半はアメリカとイスラエルにある。ところがアメリカはユネスコへから脱退を表明している。している。イスラエルも同様にパレスチナの参加を認めたということで脱会を表明している。その両国に有るものを遺産として登録するのは無理だ。
註 2
2017年10月 トランプ大統領は2018年12月末に脱退すると表明する。アメリカは2011年から分担金を凍結(6.000億円)している。イスラエルのネタニヤフ首相も同様の発表をしています。現在、日本は最大の分担金拠出国である。
推理 その3
韓国の民間団体が主体になって登録を申請している「従軍慰安婦の記録」も登録を保留にするから、日本からの申請もひとつは認めない。同じ第二次世界大戦にまつわる記憶遺産だから「杉原リスト」の登録を見送る。「日本・韓国 痛み分け」「喧嘩両成敗」
推理 その4 タカさんの独善的考え方
今の世界を支配しているのは連合国(5大国(アメリカ・ソ連(ロシア)・中華民国(中華人民共和国)・英国・フランス)と原加盟国51カ国)です。国連憲章には敵国条項が有ります。そこには名指しではありませんが、連合国軍と敵対した枢軸国の国々(日本・ドイツ・イタリア?・ハンガリー?・フィンランド?・ルーマニア?)は敵国であると記載されているのです。現実の話です。勿論、日本とドイツを対象としています。世界の、国連の基本的認識はそこにある。5大国を始めとする連合国は、人類の歴史で最後の勝者であり、ドイツと日本とイタリアの3国同盟の枢軸国は最後の敗者である。
国連は連合国の作ったもの、ユネスコはその下部組織ですよ。そのユネスコに「杉原リスト」を世界の記憶に登録申請したことが「?」なのかもしれませんね。
敵国のドイツ(ナチス)のユダヤ人大虐殺(ホローコースト)から逃れたいユダヤ人を救った人道的行為を同じく敵国・日本の外交官が本国の訓令を無視して約4000枚のビザを発給した。人道的であり、勇気の要る行動である。その人物を「人道的ヒーロー」として讃える。それは大賛成だ。だが、それは国連の下部組織のユネスコの仕事ではない。
連合国の仕事の範疇から外れる。だから、コメントも出さない。
国連として讃えるという事はあり得ない。認めない。何故なら第二次世界大戦の敵国・敗戦国そのものが反人道的な存在だ。世界に弓引いた国のその戦争中の行為を国連が、連合国が賞賛するということは矛盾撞着する。
連合国の戦勝国>>>枢軸国の敗戦国
(絶対優位)
この図式は1945年も2017年も変わっていない。
戦後72年経ちましたが、世界の仕組みの根本は何一つ変わっていないのです。エコノミック・アに活躍するのは構いません。しかし、政治分野では枢軸国は一歩も、二歩も下がりなさい。国連常任理事国入りを目指すなどということはちゃんちゃらおかしいのだ。
今回の申請でも古田知事は9月にエンギダ事務次長を表敬訪問し、「大きな人道精神を持ち、訓示に逆らいながらも難民にビザを発給した杉原氏の人道精神は素晴らしい。世界に発信し、次世代に引き継がなければならない」と共感を表明した。しかし、最終決定をしたのはボコバ事務局長である。この11月に退任である。
国連に、ユネスコに分担金を分相応以上の資金を供出することは止めて、日本独自外交を展開していくべき時かもしれない。
そんな、被害妄想的な考えは「タカさん」らしくないとたしなめられそうですが、この考えだと辻褄が合う。
註 3
ホロコーストは、第二次世界大戦中ナチス・ドイツがユダヤ人などに対して組織的に行った大量虐殺を指す。敢えて、ナチス・ドイツと記載するのか?ドイツ政府の見解では、第二次世界大戦もホローコーストも「ナチス」という党の行ったことである。
11月4日(土曜日)
ユネスコ憲章(国連教育科学文化機構) 発行記念日
戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かねばならない
戦争を繰り返さぬ為には、「人の心」に働きかける力が必要だ。
イギリスのアトリー首相の考え
11月3日中日新聞「中日春秋」から
平成29年11月4日 脱稿
明日世界が
滅びるとしても
今日あなたは
リンゴの木を植える
マルティン・ルターの言葉(開高健も好んで使っていた)
- 註 3
- 八百津が産んだ偉大な外交官-「杉原千畝への雑感」の最後に掲載したことがあります
- 開高健のファンだった私はこの言葉が好きだ。