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COP26英国・グラスコーで開催

COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議) 始まる

10月23日(土曜日)
10月30日から国連で国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP26)が開催される
我が国の新たなエネルギー基本計画
おおざっぱに言えば、再生可能エネルギーを大量に導入し、原発はなるべく再稼働させ、石炭火力も一定の割合で残す。

一番の力点は、原発の再稼働であり、運転期間の延長であり、ひいては新設を認めさせることである
目標 2030年
 再生可能エネルギーの割合

      36~38%(22~24%から大幅に引き上げ)
 原発        

      20~22%(目標を維持 2019年度は6%だけ)
      脱炭素化のベースロード電源 
      新増設の可能性に含みを持たせた
 火力  

       41%(2019年の76%から半減)
 石炭火力

     19%に減少


 水素・アンモニア        

     1%

問題点 

太陽光   

   適地が少なくなってきている(国土面積当たりの導入量は主要国ではトップ)。増やせば電気料金の引き上げに繫がる。
   耕作放棄地にやればいい・・・景観を乱す。

海上風力

   日本の沿岸部の近海は適していない。

地熱

   環境省の反対

原発       

今現在稼動している原発は57基中9基だけです。既存原発(残りの47基)を稼動させられるのか?27基が稼動を申請している。6%の比率を上げるということは再稼働ありきの案である。最長60年の稼動をさせても廃炉がドンドン増える。新設・増設が当然の計画ということだね。小型モジュール炉の建設を目論んでいる。核融合炉の可能性も探っている。

   『カーボンニュートラルを達成するには原子力は絶対必要』

       この声が日毎に大きくなるのか

石炭火力 

欧州中心に全廃を求める声が大きい(欧州は天然ガス中心の火力であり、石炭火力は少ない)
英国 24年に廃止。仏蘭西・独逸も30年代までの全廃
資源の少ない日本では複数の電源がないと電力供給が難しい。
石炭火力を全廃できない日本の事情が理解されるか?
第2次世界大戦前の状況に近い

太平洋戦争は東南アジア産出の燃料に依存したことが一番の原因である。1970年の石油危機は中東の原油に90%依存していた日本経済に大打撃を与えた。特定のエネルギーへの傾斜で失敗した歴史的経緯を度外視してはいけない。 

註 2

「日本の石炭火力発電には、世界最高水準のガス化技術や高効率の発電技術の蓄積があり、CO2排出減にも貢献している。多分野の技術の結晶で、脱炭素の最終局面でも、日本の技術が生かせるのではないか!

2020年 運転開始した竹原火力発電所、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱効率が48%。石炭火力発電としては世界最高水準だ。石炭とともにバイオマスやアンモニアを混焼することで発電効率の向上と低炭素化を図っている。

明日31日、イギリスでCOP26が始まる。日本からも岸田首相が参加する。
世界の趨勢は、脱炭素化・脱温暖化推進である。この機運を大きく後押しをしたのが今年のノーブル物理学賞の受賞である。
10月5日(月曜日)   ノーベル物理学賞受賞 真鍋淑郎(地球温暖化予測研究の第一人者)
真鍋淑郎氏(90歳 東京大学出身 現在米国在住) ノーベル物理学賞を受賞
大気と海洋を結合した物質の循環モデルを提唱し、二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響するという予測モデルを世界に先駆けて発表した真鍋淑郎さんが、ドイツとイタリアの研究者とともに選ばれました。ノーベル賞選定委員会も地球温暖化CO2犯人説である事を認めたということである。そこまで言わないまでも、時代に対する鋭いメッセージ性を示していることは確かだろう。環境問題に対して真摯に対処する時代だとくさびを打ち込んだ。
私は違うとはいわないが、狭視的に結論を急ぐことはないと思う。地球は氷河期に向かっている。向かっている途中の温暖化時期に過ぎない。地球の50億年の歴史を考慮しないで、西暦1600年からの500年の変動だけにスポットを当てて推論するのには賛成で
きない。早稲田大学の池田教授の意見に賛同する。
池田教授の理論
温暖化すると海水中のCO2が空気中に放出され、寒冷化するとCO2は海水に吸収される。つまり、温暖化したからCO2が増えたわけで、因果関係が逆転しているのが現在である。日本が1990年から2012年の間にCO2の排出量を6%減らしたとして、地球の気温を何度下げることができるかを計算したところ、0・0003度だったといいます。僕の計算では、日本が100年間やっても、たった0・004度でした。ましてや、今地球は氷河期である。その氷河期の氷間期で温暖化しているだけだ。氷河期がいつ何時やって来るかもしれない。そうなれば一気に食糧難が世界を覆う。食糧増産にお金をつぎ込むべきだ。『CO2 元凶説』は魔女狩りだ。(筆者 註 これは書きすぎだと思います。世界中の人がどうすべきかを真剣に研究し議論している。そこに思い込みと思惑が入り交じっている) 温暖化防止のためだと原発を容認することだけは絶対にしていけないこと。。広島・長崎に原子爆弾を投下され、東日本大震災で福島第一発電所の大事故を起こした日本が声を大にして叫ぶべき事は『原発廃止』。
 週刊朝日の記事(2014年頃)から
地球は温暖化ではない。どちらかといえば冷えている。太陽の活動は低下傾向にある。白亜紀には平均気温は5度以上、ひょっとすると10℃以上高かった。だから象より大きい恐竜が栄えたのだ。今年の大雪も温暖化のせいにしたいのならば、いっそのこと地球の温暖化を図った方が良い。食物は生い茂り、食糧危機もなくなる。人間は住みやすい場所に住めばいいのだ。CO2を犯人と決めて、その削減に大金を使うよりも、雪上車を購入した方が賢い。食料を備蓄し、増産に励むべきだ。少なくともCO2を犯人にしてその削減に血眼になるよりも、温暖化にしろ、冷却化にしろそれに備えた方が賢明だ。
筆者 註  7年前はこんな記事を書くことが出来た。今では『没』だろうね。
 縄文海進という極々最近の事実 
縄文前期、今から16000年前の平均気温は現在より2℃高かった。縄文前期、海面が約5メートル上昇していたことは地質学的に実証されている。貝塚が現在の河口より上流部に散在していることからも推定されている。19.000年前から始まった温暖化にともなう海水面の上昇を指す。日本では縄文時代の始まり(16.000年前)に近い。その時代から現在までの気温の傾向を見ると、地球は寒冷化トレンドにある。中世以降関東が干拓されて大きな都市が形成されていったのは寒冷化による界面の後退が大きな影響を与えている。 それが現在は温暖化が、温暖化防止が叫ばれている。21世紀末の日本の平均気温は、20世紀末に比べ4.5℃上昇する(気象庁によるシミュレーション)とも言われる。 寒冷化からV字転換で温暖化に向かっていることになる。
 今年の3月3日つけの朝日新聞に興味深い記事が掲載された。私的にはよくぞここまで踏み込んだと胸のすく思いの記事でした。抜粋をご一読下さい。
 グリーン・バブルと日本  脱炭素目標の残念な現実     朝日新聞
 温室効果ガスの削減を巡って各国は相次いで野心的な目標を掲げた。日本ものめり込み始めた。昨秋「2050年の実質排出ゼロ」を宣言。年末には「グリーン成長戦略」も発表した。トランプさんから変わった米国バイデン政権も世界の排出量を2050までに実質ゼロにする世界各国の協定である「パリ協定」に復帰した。
12年前、鳩山首相は国連気候変動サミット開会式で2020年までに1990年比で25%の削減をすると宣言した。世界中から喝采を浴びたが、華々しく格好いいアピールだったがその当時から賛否両論有った。あまりに現実離れしているという批判があった。現実は厳しい。昨年はその目標の2020年だったがコロナ禍による世界経済の悪化による8%削減に過ぎない。25%削減水準にはほど遠い。
今回の『パリ協定』の目標はこれよりも遙かに達成困難な目標だ。本気で実質ゼロを目指すならば、経済成長を犠牲にする覚悟が必要だ。(75ケ国の目標を積み上げたら、30年までに2010年比で1%減のみである)
 問題はそこまで仕掛ければいけないほどに温暖化は人類の、この地球の脅威なのかである。科学的根拠はないとの指摘がある。異常気象が増えたと言うが、第2次世界大戦後の観測記録を見ても台風・豪雨、猛暑などの自然災害は増えてない。ゴア元米国大統領が主演した『不都合な真実』では、キリマンジェロに雪が降らなくなると説明されていたが、雪は降っている』一部の政治家が意図的に急進的な対策が必要であると宣伝された。
 最近の脱炭素の潮流は科学論争の域を超え、経済覇権戦争へと変容してしまった。
化石燃料から再生エネルギーへ ガソリン車から電気自動車へ。どの国がいち早く対応出来るかという陣取りゲームの様を呈している。(筆者註 欧州はクリーン・ディーゼル車で世界を牽引する予定だったが、実はドイツ自動車業界ぐるみの規制逃れのデーター改ザンだった。2015年のことです。手持ちのカードがなくなってしまったEUは新たな手段として電気自動車を言い出した。ハイブリットはダメだとも(日本に完全に主導権を握られているからハイブリットを容認することは彼等の頭脳の感性では認められない。)。絶対に許されない地球に対する背信行為なのだが、同じ白人のアングロサクソンがゲルマンを救った。これが黄色人種のモンゴロイドの日本発の不正だったら・・・)
日本にとってかなり不利な戦いであると嘆く政府関係者がいる。さながら、日本がエネルギー安全保障を巡って封じ込められた太平洋戦争の前夜の如しであるという。(筆者 註 それは被害妄想が過ぎる。話としては面白いが突飛すぎる。1997年,COP3で京都議定書が採択されました。そしてトヨタが満を持してハイブリッド・プリウスを売り出しました。プロテニスプレヤー伊達公子が『21世紀に間に合いました』とその意義を訴えていました。車のエンジンは否応なしにハイブリット(HV PHV)になっていく。欧州のメーカーとしては危機感1杯だったでしょう。アメリカのカリフォルニア州の厳しい排気ガス規制法(マスキー法)を最初にクリアーしたのはホンダのCVCCエンジンだった。今度の議定書への最初の対応も日本のトヨタだ。)
島国日本は電力融通が利かないので、再生エネルギーだけに頼れない。遠浅の海が少ないので、一番有力な海上風力発電は増やせない。
日本の経済の大黒柱である車産業もガソリン車が主力であるという事は乗り遅れる(市場が電導化に傾けば)と一気に市場を失いかねない。
脱酸素市場は世界で3000兆円にも上ると言われている。国内産業が乗り遅れることだけは避けなければならない。

よく言われることは
地球が誕生してから、大陸に氷河が成長した時代と、そうでない時代がくり返し起きています。ちょっと信じられないかもしれませんが、現在の地球は、約3500万年前に始まった比較的的気温が低い氷河期のまっただ中にあります。氷河期はさらに、とても寒い時代の氷河期と少し暖かくなる間氷期にわけられ、現在は間氷期にあたります。
氷期なると、1年の平均気温が5〜10℃ほど下がります。すると、蒸発(じょうはつ)した海水の一部が、雪となって降りつもり、やがて氷河となって陸にとり残されるため、 海面が下がり、日本海が内海(うちうみ)になる可能性もある。
その反対に暖かい時期もありました。白亜紀の大恐竜時代にはは平均気温は5度以上、ひょっとすると10℃以上高かった。だから象より大きい恐竜が栄えたのだ。納得ですね。
地球温暖化に対する懐疑論
原因に関する懐疑論
温暖化は二酸化炭素を主とした温室効果ガスの濃度増加に因るとの知見に対して、太陽活動の影響、宇宙線の影響、地球内部の活動、磁気圏の活動などが原因だとする主張。
小氷期からの回復過程
産業革命前から気温上昇は起きていて、小氷期からの回復過程(自然由来の因子)が続いている。 地球寒冷化説も支持する学者は思い。
 過去80万年の二酸化炭素・公転軌道の離心率・気温の変化
現在の温暖化は、過去にもあった自然の気候変動の繰り返しの一部である。過去にも完新世の気候最温暖期、中世の温暖期など温暖化あったと考えられている。
 太陽活動
太陽活動と気温の変化
氷床コアの二酸化炭素濃度の変化が必ずしもその時代の二酸化炭素濃度の変化を反映していないので、二酸化炭素ではなく太陽活動が原因である
まさか、違いますよね。
原発産業による陰謀説
二酸化炭素による地球温暖化説が広まった背景には、原発産業による意向が政府などを通して強く働いていたのではないか、いわゆる陰謀があるのではないか、との見方がある。
大きな危険を内包しているが、発電コストが安く、安定的な電力供給が出来る(筆者 註 全く制御出来ない発電装置です。要らない夜中も発電するので深夜電力を安くして過剰電力を消費させている)事がメリットだったが、福島の事故以来コストが上昇し採算が悪くなってきた。死期回生の一打は低コストの石炭火力・化石燃料発電を無くすことである。

心楽しく生きる権利を原発は奪った(平成21年5月 週間朝日の記事より)
池田教授の机上の放論
 人の命が一番大事なのだから、全てのことはこれを最終基準にして計らねばならないというのは、近現代に特有な病なのだと思う。
この病はひたすら延命治療を推進し、脳死臓器移植を推奨した。私は人の命がこの世で一番大事だ、などとは思っていない。何故ならば、人はいずれ全て死ぬのだから。
 最も大事なのは、人々の恣意性の権利、別言すれば最も心楽しく生きたいという権利を擁護することだ。原発事故は故郷でゆっくりと過ごしたいという人々の恣意性の権利を完膚無きまでに破壊した。人はタバコを吸って死んでも仕方がないのである。事故で死んでもやむを得ないのである。しかし、原発事故で故郷を追われてはいけないのである。
街並みは全く破壊されていないのにヒト一人写っていない街がある。
生活のための全てが、インフラが無償で保たれている街から、人間だけが蒸発している。M9.0の大地震は想定外の大天災だったかもしれないが、日本の歴史上全く起こらなかったわけでもあるまい。
しかし無傷の街並みから人間が全て消え失せる事態は空前絶後で、それこそ未曾有の大事件だ。

最後に蛇足として付け加えたいことは
 スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんは、ジャンヌ・ダルクではない

                       令和3年10月31日 脱稿

人間活動からでる二酸化炭素等が温暖化をもたらすという学説を否定するあまたの学者がいるが、真鍋さん達の予測研究が改良され、観測データーが集まるにつれて、多くの人が温暖化は間違いないと考えるようになった。ここから先が大事だ。だからこそ科学に基ずく温暖化対策が更に進むことを期待したい。

 

11月3日

連続で『化石賞』を頂きました。

面目躍如です。

これから何が出来るかである。

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