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八百津の春(さくらとタケノコ)

伊勢物語より

在原業平
「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」

返歌
 「散ればこそいとど桜はめでたけれ 浮き世になにか久しかるべき」

伊勢物語82段「渚の院」によると、この歌は、在原業平が詠んだ「世の中にたえて桜のなかりせば」を受けて詠まれたものです。作者は未詳です。

そうは思っていても、毎年3月の中旬から下旬になると桜の便りが待ち遠しく、天気予報の開花予想をあれこれ詮索している。心が落ち着かない。 しかし、今年は去年以上に開花が早い。1月は近年になく寒かった。この寒さが例年開花が早い地方(つまりは春先が暖かい地方)のさくらの堅い蕾に「冬眠打破」の刺激になった。1.2月の寒さが冬眠打破になった。3月にぐっと暖かくなったので開花に必要な積算温度に達した。競って開花したと言うことらしい。
八百津も早かった。
3月19日    金曜日       快晴  暖かい
患者さんが診察の会話で「小学校の校庭の桜の蕾が大きくピンク色に膨らんでいた」
「昼から咲きますね。」
早速スマートフォンを持って短パン・半袖のランニング姿で駆けつけると蘇水公園、大舩神社、八百津小学校で一輪・二輪と咲いている。標本木がある訳ではないので、私が「開花」宣言する。 

しかし、早い、余りに早い開花ですよ。
昨年(2020年)は3月24日に小学校で開花しました。
一昨年(2019年)は、3月28日、小学校で開花。東京は3月21日でした。

3月12日  福岡
3月13日  高知
3月14日  東京  昨年同日・記録上もっと早い開花
3月16日  名古屋 昨年同様
3月16日  岐阜で開花( 昨年より5日早く、例年より10日早い))
今週   東京は25℃を越す予定。
   145年の記録上最も暖かい3月。
その後も本当に暖かい日が続きました。28日のだんじり祭の「山がらみ」作業の日は大舩神社はほぼ満開でした。日に日に町中が桜色に染まり綺麗です。残っていた桜の花は4日(日)の雨と風で散り果てました。ハラハラと、フワフワと、ヒラヒラと散るからこそ綺麗、見事な桜です。「潔し」の言葉が光ります。去年のこの時期は安倍前首相の開催する「桜を見る会」問題で揺れていましたね。
 満開の桜木の基でゴザを引いて観桜会が開くことが出来ればそれは素晴らしいことではあるが、桜を愛でるとはそれだけではあるまい。
徒然草にこんな記載あり
「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。雨に向かひて月を恋ひ、垂れ籠めて春の行方知らぬも、なほあはれに情け深し」
 来年こそは花の下にて踊り狂わんとの気概を持つことで心を慰める。

4月5日(月)
久田見の宝蔵時の傍らにある「房姫桜」は満開でした。なんだかんだと言っても桜の花には心騒ぐね。

福島サクラの分家

そうだ竹井の実家の太陽光発電フィールドの一角に「碧」の誕生を記念して「福島サクラ」を2本植樹してある。植樹したのは2019年4月(平成31年4月)のことである。
このサクラの木に花が咲くまでは元気でいたい。碧と2人で眺めたい。私の願いである。

 毎年春になると、桜というのはこんなにきれいだったのかと驚いてしまう。そして次に思うのは、美しい時間はこんなに短かったか、ということだ
  さまざまのこと思ひ出す桜かな
芭蕉の句だ。この俳句を詠んで思わずにうなずくのは、美しさの衝撃ゆえにあの年の春、この年の春と心に浮かぶからだろう。つらい記憶もある。それでも楽しい思い出が時を経て重みを増すから、たぶん人は歩いていける。生きていける。

 ねがはくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃

 平安時代末期、北面の武士から出家し、日本中を放浪した歌人西行の和歌

彼の心中を察して余りあるね。
なんにしても色々のことを思い巡ら、心を騒がすさくらである事だ。

4月11日(日)
 弘前の楠美君から自宅の庭の桜が咲き始めたと写真を送ってきてくれた。
八百津の開花から3週間遅れですが、私の長い期間の観察では、八百津と弘前の桜の開花のずれは4週間がレギュラーなので、今年は駆け足で登っていったね。18日には「日本一の弘前城の桜」も満開になりそうですね。
しかし、天気予報は大雨。
                                              4月13日   脱稿

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