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前医務技監 鈴木康裕氏に聞く,ワクチン確保

厚生省の前医務技監  鈴木康裕氏に聞く
      新型コロナウイルスワクチン2億8千万本確保の裏側

対策パッケージに合わせて半年前に全国民分を確保した。
その仕事をしたのは『知られざる特命チーム』
海外の製薬メーカーは手強い相手だった。


一番のネックは副作用が出た時の完全免責である。
『副作用が起きた場合に、製薬会社が訴えられない仕組みにして欲しい』という要求。
日本では『免責』を認めることが難しいので、政府が、国が製薬会社の損失を補填する方針にした。
値段は驚くほど高くはなかった。
 補正予算の予備費から9900億円を使って払うことにしてある。
ノンプロフィット(非営利)を掲げる会社もあれば、伸びるか反るかの大勝負なのでしっかり利益を上げたいと主張する会社もあった。
効くかどうか分からない
従来の開発ワクチンでは無いので分からないことだらけである。
ワクチンの接種回数は
分かっていない。但し、HIVウイルスやインフルエンザウイルスほど変異は大きくない、頻繁ではない。
1億2千万本で充分か
 充分に安全率をかける必要がある。1人2回接種となれば全く不十分だ。
我々の戦略は異なって種類のワクチンを出来るだけ多く準備することだ。どのワクチンが当たりになってもいいように供える。

ワクチン接種開始
ロシアが先鞭をつけた。フライングでなければ良いのだがと言う世界中の不安の視線を感じながら8月11日正式に承認。中国も『人民解放郡内での接種』を始めた。この2ケ国が魁だ。発展途上国への積極的な供与を目論む。

日本は出遅れ感が有るも追走中


    毎年の接種となると国内の生産拠点は必須である。
 
ワクチン供給を急げという政治的プレッシャーは
 人々の安心感や、病気に対する恐怖感を和らげる上でワクチンは非常に大切である。
出来ることは何でもやってきたしやろうとしているが、『安全性や効果を無視は出来ない。」

自国優先か  国際協調か


国際的な枠組みが動き出している。日本は参加を決めた。英国も参加の意向である。一方アメリカ、仏蘭西、独逸は不参加のようだ。この9月には大枠が出来上がるはずだ。
この枠組みが出来上がると,ワクチンは自国民の保護という枠を越えて,外交的ルールとしても活用出来る。
2021年末までに20億回分のワクチンの製造を目指している。

新型コロナは普通の病気になるのか?


コロナウイルス感染を必要以上に恐れてはならない

社会経済活動と両立出来る日々は必ず訪れる。
                                     NHK WEB特集から抜粋しました
                     令和2年9月6日   脱稿

NHKのウェブサイトを見れば閲覧出来る記事であるが、この記事を読んで鈴木技監とそのチームの努力に胸迫るものを感じた。

感情を交えないで、その記事の骨子の部分だけを書き抜いた。分かりやすいように使われていた表もそのまま借用した。

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