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COVID-19(新型コロナウイルス感染症 その2)

疫学を学び感染症を学んだ1医師として診・聴き・考えたこと

   日本は否応なしにCOVID 19の流行国(2月15日)になってしまいました

       水際作戦で食い止めることは出来ませんでした

         方針の大転換です・・・2月15日

          

2020年(令和2年)

2月3日

新型肺炎の終息時期、4月以降なら世界経済成長率1%に下振れもあり得ると・・。

米国が宣言した「公衆衛生上の緊急事態」がいつ解除されるかだ。発令中は、世界経済の「収縮現象」は継続し、対中依存度が高い日本は、米国以上に打撃を受けることになるだろう。   特に7月下旬からの東京五輪の開催に影響が出るような事態に発展すれば、日本経済の受ける衝撃は、世界各国の中で「突出」した規模になりかねない。

<<マスクは予防効果があるのか?>>

神戸大学医学部感染症内科 教授 岩田健太郎先生

市販のマスクでは感染は防げない。ウイルスは入ってくる。私自身は外出時にもマスクはしていな。徒に「マスク」を付け「マワス」のは愚である。

うがい・手洗いも微妙ーである。でもやって下さい。机、受話器にウイルスを付けるのを防ぎます。充分な睡眠・たっぷりの食事が大切。人混みに用もなく行かない。控える。

武漢では4.8%と高い致死率、中国全体で2%、全世界で0.8%ぐらいである。インフルエンザは0.1%です。

何故だが軽症は数に入っていない。重傷者も適切に治療が施されていない。

今年、アメリカではインフルエンザ患者 1500万人、死者 15000人 死亡率は0.1%絶対値は多いが、死亡率は低い。でもインフルエンザで結構死んでいるのだ。

日本ならば、大騒ぎになるほどの死者です。

<<ついでにこれまでのインフルエンザの大流行>

<<スペイン風邪 1918-1919年    H1N1>>  

第一次世界大戦字にアメリカ兵が米国から持ち込んで世界中に広まった。世界中の人口の1/3が罹患し、4-5.000万人の死者といわれている。何故スペイン風邪なんでしょうかね。

<<アジア風邪  1957-58     H3N2>>

 死者   200万人

<<香港インフルエンザ   68-69   H3N2>>

死者 100万人

<<2009年インフルエンザパンデミック(H1N1)新型インフルエンザ>>  

豚インフルエンザ由来のこのウイルスばはH1-N1型で弱毒だった。事実ブタの大量死亡の報告なし。

H5N1 の鳥インフルエンザは強毒性だ・・・鳥も大量死がある。今回は盲点をつかれた感じだ。

メキシコだけで終わるといいのですが・・・・

4月29日

WHOはフェイス4を宣言しました。パンデミックのトレーニングですね。

4月30日

WHO はフェイズ 5に引き上げました。人ー人感染が拡大傾向にある。

5月10日

カナダ帰りの高校生が発症(大坂)4名

6月

WHOはフェイズ6を宣言

如何は佐藤クリニックの取り組みを追ってみました。

11月2日・・佐藤クリニック

季節性インフルエンザワクチン希望者 250名に上る希望者が殺到しました。

夜は8時近くまで診療をしました。

しかし、季節性インフルエンザの希望者はその後全く竜頭蛇尾に終わる。

新型に対する希望は順調に伸びる。

 11月下旬

厚労省の発表では1000万の感染者、5-15歳では半数が、感染する。この地方ではこれからであろう。そうこうする間に、加茂医師会管内でも八百津、七宗を除いて、発熱外来を始める。八百津は「全く蚊帳の外」と言っていい状態である。一般 11月2日は250名に上る希望者が殺到しました。夜は8時近かった。

しかし、季節性インフルエンザの希望者はその後全く竜頭蛇尾に終わる。

新型に対する希望は順調に伸びる。

 11月下旬の厚労省の発表では1.000万の感染者、5-15歳では半数が、・・・

加茂医師会では八百津、七宗を除いて、発熱外来を始める。

八百津は全くと言っていい状態である。それでも結構の数だからこれで充分だ。

12月

終業式の直前17.8日頃から急激に増えました。24.5日は中学校は壊滅状態になる。

 これだけ集団発生も珍しいね。若年者は免疫がない。60歳以上は免疫がある。

が、平成21年11月68名、12月94名、平成22年1月40名、合計194名

昨年よりは多いが予想を大きく外しました。期待した訳ではないが完全な肩透かし状態でした。

このインフルエンザを新型と呼んでいるのは日本だけです。

令和2年

02月06日

   死者563名 感染者28018人  

PCR検査では、対象者の喉の粘液などから検体を採取し、国立感染症研究所や地方衛生研究所でウイルスの遺伝子が含まれていないか確認している。当初は結果が出るまで半日以上かかったが、より高速なリアルタイムPCRという検査も可能になり、現在は4~6時間に短縮された。

肺炎、エイズ薬投与後に症状改善 国際医療研究センター軽症の患者さんです。

このウイルス感染症の大流行に中国1-3月期GDP成長はわずか2%に落ち込む恐れがある。武漢ウイルスはパンデミックになるか?が、真剣に検討され始める。

事実、中国では前例なき隔離政策が強行され、武漢を含む湖北省全域が封鎖され、この情け容赦ない「封鎖経済」が中国経済に致命的な打撃を与えつつある。昨年12月の数十人から年明け1月20日に270人超へ、数百人が01月25日には2000人に、そして1月末には1万人を突破し、2月4日には24000人超へと瞬く間に感染者が増え続けている。死者も感染拡大と軌を一にして増え、公衆衛生の崩壊による経済社会の大混乱とパンデミックが現実味を帯びる。

 

<<『心を一つにする人民戦争が始まった』>>

中国中央テレビCCTV」は「共同戦疫」や「武漢戦疫」と題した番組を放映し国を挙げた疫病との闘いを喧伝する。習近平主席は「防疫のための総力戦が始まった」と強調、党委員会と政府が防疫対策を徹底すべく号令をかけた。中央政府による1100万人・武漢市「封鎖」など強権発動による「封鎖経済」がもたらす経済の脳死である。ヒト・モノ・カネの流れが止まれば、経済活動は停止に追い込まれ、著しい成長減速を強いられる。

いずれにせよ、疫病パンデミックによる中国1-3月期の経済的損失は1兆元規模と試算され、損失分と期待成長をネットアウトすれば、1-3月「ゼロ成長」への陥落さえ不安視される。

02月08日

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」内での集団発生は61名。船底船室の人は監獄の独房に入れられたに等しい。耐えがたい苦痛。鹿も、自分に何の落ち度もないのに・・・。

2月9日

死者 811人  感染者 37198人

豪華クルーズ船<ダイアモンド・プリンス> 

 

クルーズ船は先月20日に横浜を出発し、その後、香港に住む80歳の男性が香港で船を下りたあとに新型コロナウイルスへの感染が明らかになっていました。クルーズ船で感染が確認されたのは70人となりました。

今後も引き続き船内にとどまり、原則として、今月5日からの14日間は、客室などで待機を要請される。やむを得ない処置だろうが、全くの閉鎖空間ですよ。万円するに決まっている。一等船室などの拡がりのある部屋に滞在している人はまだしも、船底船室の人は監獄の独房に入れられたに等しい。耐えがたい苦痛だろうと推察する。しかも、自分に何の落ち度もないのに・・・。罪を犯したわけでもないのに刑罰のかなで最も苛烈な独房入りを強いられるとは、歯ぎしりしても耐えられない苦痛だろうね。

国内では96人(クルーズ船では増えている)

2月10日

死者 908人(+97人)感染者40171人(+3062人)  

クルーズ船で新たに65人の感染が確認されました。合わせて135人

中国と日本は深い絆で結ばれている。こんなエピソードも

   日本から届く支援物資に添えられていた「山川異域 風月同天」という漢詩の一節も話題を呼んでいる。約1300年前に天武天皇の孫の長屋王が、唐の高僧・鑑真に宛てたとされ、「住む場所は異なろうとも、風月の営みは同じ空の下でつながっている」との意味。これに心を動かされた鑑真が来日を決めた。

国家主席習近平の憂鬱

彼は「新型肺炎との闘いを『心を一つにする人民戦争が始まった』と強調市、国家に国民に大号令を下した。中央
テレビCCTV」は「共同戦疫」や「武漢戦疫」と題した番組を放映し国を挙げた疫病との闘いを喧伝する。
習近平主席は「防疫のための総力戦が始まった」と強調、党委員会と政府が防疫対策を徹底すべく号令をかけた。中央政府による1100万人・武漢市「封鎖」など強権発動による「封鎖経済」がもたらす経済の脳死である。ヒト・モノ・カネの流れが止まれば、経済活動は停止に追い込まれ、著しい成長減速を強いられる。
いずれにせよ、疫病パンデミックによる中国1-3月期の経済的損失は1兆元規模と試算され、損失分と期待成長をネットアウトすれば、1-3月「ゼロ成長」への陥落さえ不安視される。

02月12日

<<又武漢で会いましょう>>

ホテル三日月

政府チャーター第1便で帰ってきた帰国者は千葉県勝浦市にある「ホテル三日月」に滞在した。先月01月29日(水曜日)のことで有る。そして2週間たった12日ウイスル検査を受け陰性である事を確認してそれぞれの棲家に帰った。197名が帰宅の途についた。

勝浦市の皆さん有り難うございました。、そしてホテルの従業員の方々の思いやりと勇気に「アッパレ」の気持ちですね。

最後のインタビューでこう答えていた。

地元の人のおかげで不安が抑えられた」「緊張感から解き放たれた安堵や支えてくれた人への感謝を口々にしていた。

窓からみえる砂浜に「ガンバレヨ」と書かれていた。大いに励まされた。

チャーター機第1便で帰国し、千葉県勝浦市の「勝浦ホテル三日月」と埼玉県和光市の税務大学校に滞在していた計197人について、厚生労働省はウイルス再検査の結果全員が陰性だったと明らかにした。

「武漢ウイルス」ではなくて[COVID-19」と命名

WHOは13日、新型コロナウイルスを[COVID-19」と命名しました。

武漢ウイスルだと余りに露骨ですかね。分かりは良いが、後々まで禍根を残す可能性が高い。名称には病態を表す普遍的な単語を含んでいる必要がある一方で、地名や人物、動物にちなんだ名は使えないルールが定められている。このままでは、流布している、感染の拡大が最も深刻な武漢にちなんで「Wuhan Virus(武漢ウイルス)」が通称となってしまうことを憂慮して命名した。「武漢ウイルス」などの一般呼称が広がると、将来的に差別につながる恐れがあります。

WHOによる命名は色々の条件を検討した結果、決定されました。Coronavirusから「COVI」、Disease(疾病)から「D」を取り、発生年である2019年の「19」を付けた形です。

02月13日

危険が一杯

新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の死者が242人、感染者が1万4840人増えたと発表した。中国本土の死者は計1355人となり、感染者は6万人に迫った。1日当たりの死者数が200人を超え、感染者の増加数が1万人を超えるのはいずれも初めてで、感染拡大の勢いが止まらない。

この一両日は感染者の数が4.000人を、3.000人を下回り沈静化か?と思われたのですが・・どうも違うらしい。 統計方法の変更があった事による急増でした。どちらにしろそれだけの人が死んでいるのだ。

昨日はクルーズ船の検疫官の感染が確認された。

そして今日は、遂に一番恐れていたことが起こりました。

東京で

60代のタクシーの運転手さんが感染・・中国人のお客さんを乗せた。

神奈川

80代の女性が死亡 日本人としては2人目。日本国内では初めての死者

この女性はタクシーの運転手さんの義母に当たる。

和歌山で

50代の病院勤務の外科の医師が感染した。渡航歴なし、接触歴も不明。

千葉県で

20代の男性の感染が見つかった。渡航歴も、接触歴もない。

都心に電車で通勤をしていたことが判明

02月14日 
 新型コロナ、世界が日本を心配 WHO専門家が訴え
 世界保健機関(WHO)の進藤さんは14日、横浜市の緊急セミナーに出席し「中国湖北省武漢市では患者の発生数に減少の傾向がみられるようになり、トンネルの先に光が見えてきた。今、世界中が心配しているのは日本。踏ん張ってほしい」と訴えた。

<<クルーズ船 ダイヤモンド・プリンセス>>

あらたに44名の感染が確認され合計218名になる。

汎く日本中の拡散し始めているということを示唆しているのでしょうか。

アメリカが大騒ぎしない理由は?

米国では今シーズン、インフルが猛威を振い、すでに死者は15.000人を超えた。米疾病対策センター(CDC)によれば、感染者は少なくとも2200万人、死者は3万人に膨らむ可能性があるという。 0.1%の死亡確率はかなり高率ですよ。勿論、COVID-19の死亡率は大体2-2.5%であるから、勿論危険率は高い。

追記

横浜港から乗客が下船できないでいるダイヤモンド・プリンセス号と、日本・台湾・韓国・香港・米領グゥアム・タイが入国を拒んだウエステルダム号について

船舶の自由な入港や上陸などの原則を定めた、国際保健規則を順守するよう各国に求めた。 ウエステルダム号の受け入れを決めたカンボジアについては、「これこそ我々が求めていた国際的な連帯だ」と評価の悪いテドロスWHO事務局長がコメントした。確かにカンボジアの行動は称賛に値する。が、船内に感染疑いの人が居ないという絶対的安心条件が有ってのことである。14日に500人、15日に90人が検査で陰性であったとして下船、そして帰国の途につくことを認めた。

又、世界中から(アメリカ・イスラエルなど)日本の今回のクルーズ船3000猶予の乗客・乗務員の幽門蟄居措置に批判が出始めている。

確かに狭い空間に閉じ込めておいたのでどんどん感染が拡がってしまった。その指摘は正しい。が、一面に過ぎない。接岸を許可し、下船を赦し、臨床症状の無い人を帰宅(帰国)させたらどうなったであろうか。どんな批判を浴びただろう。「世界中にCOVID-19を拡散させた、その犯人は日本政府だ」と名指しで糾弾されたはずだ。

最小限にくいとめるための日本国政府の尊くて、苦渋の決断だった。私はそう考えて支持する。

2月15日

2100分  新型肺炎、厚労相「状況異なる」 感染経路追えず         

   記者会見で加藤厚生労働大臣

 新型ウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから15日で1カ月。感染者が報告された地域は11都道府県に広がり、人数は40人に達した。その内訳は▽クルーズ船の乗客・乗員285人 ▽チャーター機で帰国した13人 ▽それ以外の人が40人の合わせて338人となりました。

この文章を書いている最中にも中日新聞のウェブ版に愛知県の女性(14日感染が確認された男性の奥さん)の感染が確認されたという記事が掲載された。

<<第2の感染源>>  或いは<<ミニ武漢>>

3700名近い乗員と乗客を乗せたまま横浜港に係留され続けているクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスは第2の感染源であるといわれ始めている。いわれてみればその通りである。 乗客乗員3700人余りのうち、のべ930人の検査が終わり、うち285人がの感染が確認された。3700名の285名なのだから8%近い感染確率である。今日も67名の感染が確認された。最初に感染が確認された8日には61名だった。10日には135名になった。14日には44名増えて218名、15日には67名増えて285名である。
6日の政府の声明では「陸に揚げるわけにはいかない・・・」という判断で船内待機を決めた。そして私もそれ以外に効果的な防御方法はないと考え支持した。たが、大きく進路を誤ったかもしれない。
ウイルスは人-人の感染を繰り返す間に変異をして毒性が強くなる恐れがある。だからこそ感染源の隔離が必須なのだが、こんどばかりはほぞを噛むことになりかねない。「呉越同舟」という表現は正しくないが「ウイルスと、抵抗力のない3700人が2週間同じ狭い空間で棲息したことになる。」「絶好の培地を提供したことになってしまった」のではないか・・・

<<<汎く感染は拡大 制御が困難??>>

感染が拡がる。
感染源の全く不明の高齢女性が死亡。
クルーズ船から救急車で運んだ消防士にも発生。勿論防御服を着ていました。
救急搬送して翌日の発症だからどうも感染患者搬送時の感染ではなさそうですね。

北海道から沖縄まで全国津々浦々に汎くウイルスが拡散している。
いつ全国規模で発症してもおかしくない状態だ。
臨戦態勢を敷いた方が良いかもしれない。
 感染源がハッキリしない感染者がいる。ということは「糸をたぐれない」ということだ。

愛知県  60代の男性
ハワイ旅行01月28日~2月7日 
    発症は2月3日

                       2月前半戦は終わりです  戦いはこれからです

 

追記

週刊誌の表紙を並べます。週刊朝日です。1月24日号から2月14日号の4冊です。

表紙見出しには新型コロナウイルス感染騒動のことは殆ど掲載されいいません。僅かに2月14日号に「全く的外れな見出し」が有るのみです。1月19日号以前のことは分かりません。又21日号には、「コロナウイルス 世界恐慌がくる」というショッキングな見出しがあります。

 

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