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薬物乱用防止キャンペーン(八百津中学校での講演)

薬物乱用防止キャンペーン

                                       於  八百津中学校      対象 中学校3年生

講師 八百津ライオンズクラブメンバー

    八百津中学校校医    佐藤孝充

ライオンズクラブ日本協会は、2017年に創立100周年を迎えた日本最大の奉仕団体です。国連薬物乱用根絶宣言(1998年から2008年)の支援事業にも創立時より関わってきました。私達八百津ライオンズクラブも数年前から町内の小・中学校で「薬物乱用防止」教室を開催してきました。

 医師として、危険薬物が若年世代に浸透していく現状に危機感を懐くライオンズマンして、或いは八百津町で開業する開業医士として何とか歯止めを掛ける手伝いをしたいと願ってきた。今回その想いが漸く叶った。まだ記憶が鮮明な期間に講演会の記録を残そうと考えました。原稿を手許になるべく忠実に再現しました。八百津小学校・中学校・高校と3つの学校を通ったものとしては、母校八百津中学校に限りなき愛着を持っています。

 

 

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皆さんこんにちわ!八百津中学校校医の佐藤です。私も少し時間を頂いたので、危険薬物の事を、君達に覚えて貰いたいこと、胸に刻み込んで欲しいことを話します。

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薬物乱用3ない宣言

「もたない」「やらない」「近づかない」このポスターのスライドの標語が今日の私の話の全てです。

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人間にとって有用なものは「お薬」として重宝され、人間にとって不都合、有害なものは「毒物」「危険薬物」として分類される。しかしその基準は曖昧である。

話はチョットそれますが、オリンピックの時に話題になる「ドーピング薬剤」。これは、貧血の治療薬、ステロイド等です。 危険薬物ではありません。

註 

スポーツ競技で成績を良くするため、運動能力の向上や神経の興奮などを目的として薬物を使用したり物理的方法を採ったりすることである。

 

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 危険薬物とは、一般的に上の8種類を指します。1麻薬(ケシから採取されるモルヒネ、ヘロイン) 2コカイン(コカの実から採取される麻薬の一種) 3有機溶剤 あんパンと呼ばれるシンナーとトルエン4MDMA エクスタシー 5マリファナ・ガンジャ・ハシシと呼ばれる大麻 6ヒロポン・シャブ・スピード・アイス・Sと呼ばれる覚醒剤 7お酒 8たばこです。5.6.7 .8のことを話します。

お酒とたばこは危険薬物ではないかもしれません。が、対象が中学校3年生なので「彼等にとって危険薬物」と捉えました。

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これらの薬剤の依存性と有害性のグラフです。麻薬(モルヒネ)が「害」も「依存性」も高いですね。大麻(マリファナ)は一番マイルドですね。

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カナダは今年(2018年)10月、嗜好用大麻も完全合法化しました。全面解禁です。医療用大麻は10年ほど前から使用を認められています。ウルグアイに続いて世界で2番目であり、G7(先進7ヶ国)では始めてです。アメリカの30州では州法で嗜好用マリファナを合法・容認していますが、連邦法では禁止薬剤です。ヨーロッパではオランダ・ベルギーなどのベネルクス・デンマークなどでは20年ほど前から容認している。ハード・ドラッグ(ヘロイン・モルヒネ・覚醒剤)とソフト・ドラッグ(マリファナ)を区別した。世界的には「大麻のメイン・ストリーム化」が、始まっていますが、日本はどうか? 為政者は絶対に許しません。カナダがG7で全面解禁に踏み切った唯一の国ならば、日本はG7で頑なに「全面禁止」を続ける唯一の国です。医療用大麻も厳禁です。

「今日は、良いことを聞いた」春休みにカナダに旅行してという思いつきもダメです。カナダのこの法律はカナダ人のみ適応です。日本の国内法が適応され厳罰の対象になります。大麻を吸うと他の薬物の入り口になるGATEAWAY DRUGS理論で禁止です。

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大麻解禁に対する世界各国の対応の変化を地図で示しました。左側が20年前の、右側が数年前の実態です。合法化の青が増え禁止の赤色が減りつつある。

内田裕也(樹木希林の夫)、井上陽水、長渕剛、研ナオコ等、芸能人、有名人で大麻所持の現行犯で捕まった人は数え切れないほど沢山います。全員、社会的に制裁を受けています。頭の中にカンナビノイドレセプターがあって、多幸感、興奮、鎮静・鎮痛作用をもたらします。危険乱用薬物の代表のような扱いを受けている大麻ですが、この薬剤は紀元前2700年前、古代文明の時代から全世界で「万能薬」として重宝されてきている。 所謂「麻」です。神社のしめ縄、衣類の繊維としても利用されています。日本も戦前までは規制は有りませんでした。野山に自生していました。北海道は第生産地であり、1年生の草花なので生育も簡単だった。

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 覚醒剤は怖い薬です。第二次世界大戦前に「エフェドリン」から日本で開発され、軍需工場の労働者・飛び立つ前の神風特攻隊員に処方されるという歴史を持っている。シャブとかヒロポン(製薬会社の商品名)と呼ばれ、骨の髄まで(人生を)シャブられるからシャブです。人体を廃用物にしてしまいます。

酒井法子、清原和博ASKA、尾崎豊、江夏豊が常習者として逮捕されています。治療を受けても完全に立ち直るのは難しい。アンフェタミンレセプターが体中にあり蝕みます。

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たばこと酒です。20歳までは興味本位で吸ったり飲んだりしてはいけません。興味津々ですが、止めなさい。時代が厳しい。私達の高校時代とは隔世の感があります。進学後、発覚すると停学処分になります。処分が学籍簿に残ると人生に傷がつきます。容易に手が届くだけに戒めて下さい。時が来ればどれだけでもたらふく飲めます。けつの穴から煙るがでるほど嗜めます。

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 ダルビッシュ選手は喫煙とパチンコ店出入りで処罰を受けています。大学受験すれば、内申書で失敗です。

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これだけは覚えて下さい。三大原則 その1 20歳以下の飲酒・喫煙は人生にキズをつける。その2 大麻(マリファナ・ガンジャ・ハシシ)は人生をダメにする。その3 覚醒剤(シャブ・ヒロポン・スピード・アイス・S)は人間を廃人にしてしまいますスライドお願いします。

 

 

すっかり影を潜めてしまいましたが、脱法ハーブ(危険ドラック)は、直ぐそばに迫っていました。美濃加茂の街中に自動販売機で販売されていました。この話を聞いたときはビックリしました。国の迅速な対処で今のところ「危険ドラッグ」の芽は摘み取ったようですが、監視を怠ってはいけません。僅か、4年前の隣の町のことです。

脱法ハーブと呼ばれていた一纏めのものが「危険ドラッグ」と名称を変えたのはと名称を変更したのは、平成26年7月です。そして徹底的な取り締まりが始まった。

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 下の真ん中の写真は「大麻」の写真です。 手を拡げて「こんな形の草木」です

一年生の草花です。

もし私の話に興味を持ったならば、八百津町 佐藤クリニックで検索しホーム・ページを検索して下さい。その中の「お知らせ」にアルコール依存症、喫煙について、そして薬物乱用のことを掲載しております。もう少し、本音が書いてあります。

 ご清聴有り難うございます。又、この発言の機会を与えて頂いた安藤校長先生、井戸先生有り難うございます。

コナン・ドイルの推理小説「シャーロック・ホームズ」を知っていますか。シャーロックと友人のワトソン君が数々の難事件を解決していくのですが、あの小説ではシャーロックはコカインを常用していました。コカインの常用者として描かれています。頭痛・歯痛・睡眠障害・疲労回復・鬱状態の特効薬として処方されていました。

インドからもたらされた阿片は万能薬として欧州に拡がっていました。その阿片を中国(清)に無理矢理押しつけ売り込もうとしたのがアヘン戦争です。

覚醒剤のヒロポン(大日本製薬の商品名)も、労働者の疲労回復の、兵士の士気向上の特効薬として販売されていました。この薬はエフェドリンから開発され気管支喘息の薬として売り出されていまいした。

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