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アミ・ボイスの利用

私の診察室では電子カルテへの入力は音声認識ソフト
AMI VOICE EX7 CLINICを使っています
このソフトのうたい文句は
「あなたの声がそのまま文字になる」
真に「声で書く」そのものです

 

診療録(カルテ)への入力作業が効率化され、尚且つ物語り化してきました。マイクに向かって話すだけで音声を、文字に的確に変換し医療記録を作成できます。医療専門用語を標準搭載し、簡単かつ迅速にデータ入力ができる環境が提供されました。キーボード入力に注いでいた負担を軽減できます。患者さんの話を「オウム返し」にする。そのタイミングで入力します。普段行っている『しゃべる』と言う動作・行動で使える身近な道具です。大きな「武器」を手に入れました。


例えば、患者さんの「朝から腰が痛い」という訴えに対してキーボード入力だと「朝から腰痛」と入れるだけで精一杯です。が、単語だけよりも文章を!少なくとも文節単位入力を!という信念から創られたソフトだけあって素晴らしい。きわめて敏感に反応するように設定されている。アミ・ボイスを使うと「新聞を取ろうと振り向いた瞬間にギクーと来た」という音声入力にきちんと反応します。診療録が単語の羅列から、物語風に変化します。大きな変化です。


高齢女性に多い「尿失禁」もこんなふうに音声入力で簡単に出来ます。「夜中に目が覚めて手洗いまで行く。ドアーに手を掛ける時と同時に漏れてしまう。」「普段からオシッコの間隔は短いが、旅行先ではいつも便所のことを、排尿のことを気にしている。そうしないと粗相をしてしまう。」「なんとかならんやろうかね!先生!」


そして、私がマイクに向かってしゃべった言葉がそのまま文字変換されるのを観た患者さんは「進歩したねぇ-!」と驚き、「その通りです。」と納得されます。

 

アミィ・ボイスで患者さんの病歴を入力中の院長
アミィ・ボイスで患者さんの病歴を入力中の院長

 

時間も短縮されたので、患者さんと面と向き合って話す時間も多くなりました。一般医科用の医療用レセプト・コンピューターが発売されて35年です。この時も本当に便利になったと思いました。しかし、診療録(カルテ)は紙でした。当クリニックで診療録もコンピューターに置き換えたのは平成平成15年です。13年前です。時期尚早という周囲の反対、怪訝そうな目つきを尻目に思い切って導入しました。私自身がコンピューターが大好きだと言うこともありましたが、医療の世界も早急にIT化されるだろう。されなければいけない、という強い信念がありました。


その時からカルテを手書きする労力から、解放されました。同時にペーパーレス状態になるかと思っていましたがそうはなりませんでした。人員削減もなりませんでした。この2つは実現しませんでした。ちょっと残念でした。それでもおおくの利点を手に入れました。何が一番よかったのでしょうか。それは記録が永久的に残ることです。13年前に新生児で受診した患者さんの診療録が何十年経っても残ることです。診療録が破棄されないからです。30歳、或いは50歳の時に再び受診してくれたとします。新生児の頃からのカルテを参照しながら適切な、オーダーメイドの診療をすることが出来ます。そのことを話題にすることも出来ます。このことは「診療案内」の「電子カルテ」の項目にも記載があります。参考にして下さい。


開業医の診療とは最終的には「心と心」の繋がりですね。叫ぶだけでは何も成し遂げられません。何をすべきか。「こまめに記録を半永久に残す。」事から始まります。それを簡単にやってくれるのが、IT技術です。そのベストの手段として何を有効活用するのか!どう実践するのか。その大きな手助けをしてくれるのが、電子カルテであり、最近導入した「アミ・ボイスシステム」だと確信しています。電子カルテ導入時はかなり労力を割きました。診察時間の大半をキーボード入力に費やした時期もありました。そのことは今ではキーボード入力も早くなりだいぶ解決したつもりです。それでも、患者さんにしてみるとコンピューターの画面ばかり見ていると不満があると思っていました。


アミィ・ボイスの導入はそんな私の不満を、わだかまりを吹き飛ばしてくれました。


レセプトコンピューターの開発が最初の大変化でした。電子カルテの導入が続きました。抵抗勢力もあり歩みはのろいですが、少しずつですが進んでいます。ウエイトが大きくなっています。そして音声入力は第3の大変革だと思っています。
個人の特定の能力(記憶力、洞察力)も大切ですが、医療をもっと・もっと普遍的なものにするにはITの、IoTの力を利用すべきだと思います。

 

(注1)
職員に話を聞きました。
職員からすると、患者さんの待ち時間が短くなったのが一番大きな変化だそうです。
診察までの待ち時間は混み具合で変わります。それはなんともなりません。が、診察が終わり、会計までの時間が圧倒的に短くなったそうです。
もう一点は、診療録の紛失がなくなったことが、一番精神的にらくになったと話してくれました。どこかに迷入してしまった診療録を探す作業は終わりのない作業でした。それがなくなっただけ、それだけ患者さんに対応する時間が多くなり、心に余裕を持って対応出来ますと感想を漏らしてくれました。
院長
昔の大混乱を知るものとしては実感ですね。

 

平成28年12月14日脱稿

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