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最先端医療技術見聞録(その2 循環器検査)

循環器検査への誘い

去年の夏にはカプセル内視鏡で食道・胃・小腸・大腸・直腸の検査を受けました(その1 カプセル内視鏡を参照)。食べ物の通過するところを隈無く検査しました。小腸内の病変(メッケルの憩室など)が見つかれば興味深いなぁと期待しましたが見つかりませんでした。有ったのは下行結腸の多発性憩室と肛門部の内痔核でした。下剤を飲み続けるのはとても大変でしたが、苦痛も痛みもなく、そして気分的にはとても楽になりました。医療技術の進歩を、身をもって実感することが出来ました。

 今度は第2回目として循環器の検査を受けることにしました。この数年はチョット高血圧傾向です。運動負荷後は正常血圧なので、治療は開始していませんが、その適否も含めて循環器・呼吸器の精査を受けることにしました。

 医療人たるもの自分の健康管理に十分留意をすることは当然です。「医者の不養生」は最も戒めるべき悪風習だと思います。そして、患者さんから検査について相談されたり、患者さんに検査を勧める時、自分が実際に体験しておくことは大切な要素だと思います。そんな心つもりもあって受けました。

 自慢をするわけですが、フルマラソンを100回以上完走し、ウルトラ100キロを10回完走しているこの私であるから、循環器はハナ○・◎・120点のお墨付きを当然期待していました。色濃く期待していました。しかし、現実はそんなに甘くはなかった。甘くなかったと言うより、自分の思惑通りに人生はすすまないという見本みたいな結果でした。それでは私が受けた検査を順に紹介し、検査結果と私の感想(コメント)を書き加えました。

 

平成30年1月4日(木) 快晴  -3度  多治見-5℃

午前11時からから木澤病院で循環器の検査を受けました。

最初に青山先生の診察を受け、そしてレントゲン検査から始まります。

心臓CT検査

先ずは、木澤病院が誇る心臓CT検査320列を受けました。看護婦さんから「造影剤が注入されると体中が熱くなりますよ」と言われていましたが、本当に肛門周囲まで熱くなりました。その他特別な症状なく、直ぐに終わりました。謳い文句の「1秒で検査出来る」は誇大ではありません

 結果

   LCA(左冠動脈)  dominant(優位)  

   RCA(右冠動脈)    small (発達不良)

   下肢血流      両側とも血流良好なり  多少蛇行あり

   大動脈       解離無し・・動脈硬化病変も無し

ANOMALY が有るかもしれない、左胃動脈との吻合もあるかもしれないと想像をしていましたが、有ったのは右冠動脈の発育不良でした。チョット寂しかったですね。

呼吸機能検査  

 

元々苦手の検査です。肺活量も多くありません。が、その結果は何と肺年齢73歳です。タバコは高校時代に吹かしたことがあるぐらいですが、このざまでした。父親のように肺気腫、そしてCOPDにはなるまいと思ってトレーニングをしてきたのだが、期待は外れました。

正常域からは外れていませんが、現年齢より+5歳とは情けない。まだまだ鍛え方が足らないことを悟りました。努力性肺活量(1秒率)がよくありません。ダッシュを繰り返して来年は汚名挽回するぞ。

心エコー

 

 この検査は技師さんの指示に従って動くだけなので余裕でした。

 だったのですが、その結果は意外や、意外でした。     

 AR(動脈弁閉鎖不全)    mild(trivial)

 MR(僧帽弁閉鎖不全)       mild(trivial)

 TR (三尖弁閉鎖不全)     mild (trivial)

 

気にすることはないそうです。が、気になります。この分野こそ完璧を予想していたのですが、「ガクィー」と来ました。

 

加算平均心電図(signal   averaged   ECG)         異常なし

説明を受けましたが、理解出来ませんでした。突然死をする可能性は極めて少ないそうです。

ダブルマスター負荷試験  3分間

 年齢と体重と性別で負荷が変わります。メトロノームの音に合わせて表彰台を昇降します。約6Metsの亜最大運動量の検査です。

 特別な指摘         指摘無し

 

血液生化学

 

 KL-6(間質性肺炎のマーカー)

   異常高値でした。 初めての指摘です。と言うより測定したのが初めてです。  

[高頻度]

  間質性肺炎 膠原病関連間質性肺炎 過敏性肺臓炎,放射線肺臓炎,肺結核42    サルコイドーシス,瀰慢性汎細気管支炎,ニューモシスチス肺炎,サイトメガ    ロウイルス肺炎,肺気腫6%,気管支拡張症5%,好酸球性肺臓炎,肺癌,膵臓    癌,乳癌 

[高頻度・可能性]

  健常者・・・・・多分これでしょう

γGTP  いつも高い。  気にしない。

     画像診断で形態学的に異常のないことは調べてある。

腫瘍マーカー

PSA(前立腺特異抗原)

   異常高値でした。この検査は毎年受けているが常に正常値です。

   7月に再検査(保険診療で認められているのは、年2回まで)

その他の腫瘍マーカーは正常でした。

側湾症も指摘されました。これは、例年のレントゲン検査で分かっていました。しかし、全身の骨格写真を見せて貰って指摘されると曲がっていますね。

心の歪みより背骨の曲がりのほうが、目立ちます。

 

 

追加の検査

01月17日   午後2時から

 

トレッドミルテスト  ブルース法   10分間の検査時間

10METSぐらいの負荷だと説明でした。心拍数は220-年齢(69)=151が目標だったと思います。どんな計算式で負荷を掛けて頂いたのかは不明です。そんなことは余り問題ではありません。無事に何のトラブルもなく終わることが出来たことを喜ぶべき検査です。

結構走れたと思いますが、意外と心拍数の上昇が早かった。

検査の間中、青山・山浦両先生には心電図を監視して頂きました。ご多忙中の中、大変申し訳ありませんでした。

結果は以上です。

近日中に

ホルター心電図検査と24時間血圧測定を施行、その結果を公表予定です。

雑感

強靱な鍛え抜かれた「ピカ一」の心臓・肺機能ではありませんでした。チョット、大いに残念でした。でもその事を嘆いても、口惜しく思っても仕方がありません。検査結果を素直に受け止めます。

 覚悟として、このままトレーニングを継続します。恵まれた天賦の才(心肺機能)がないのであれば、残された選択肢は「継続的な努力」のみです。どちらかと言えば、ひ弱という範疇に入りそうな心肺をここまで鍛え・保持出来たことに心から感謝し、これからも継続していこうと思います。

きっとそれが、天命だと思います。

啓蒙

このページを読んで、循環器の一通りの検査を受けようと思われた方は「木澤記念病院循環器内科 青山琢磨先生」の外来を受診して下さい。

予約が要ります。0574-25-2181

或いは 佐藤クリニックを受診して申し出て下さい。紹介します。

 

                 平成30年02月01日脱稿

 

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