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愛知県知事リコール署名偽造問題-

リコール署名偽造事件
民主主義の根幹を揺るがス大事件である。5月21日から中日新聞で『作られた民意・リコール署名偽造事件』の掲載が始まった。
一言で言えば、余りに悪質である。踏みにじっては行けないものを踏みにじったというのが私の率直の感想だ。民主主義を守り、その為に大切にしなければいけない事、破ってはいけない人が、白昼堂々と何が悪いとばかりに大手を振って行動したことに戦慄を感じる。

 2020年8月25日 愛知県知事 大村秀章のリコール署名集めが始まった。
リコール活動団体会長の 高須クリニック院長 高須克弥
名古屋市長                 河村たかし
事務局長                  田中 孝博

署名は思うようには集まらなかった
戸別訪問して署名を集めようとしたが、一軒も書いて貰えなかった。そこで事務局長の田中は会長の高須に恥をかかせる訳にはいかない、自分が次に国政に出馬するためにも無様なことで終わらせることは出来ない。ただ、その一点の欲望のために全てを懸けた。
10月に入って焦った田中は不正工作を思いつき、幹部に相談する。相談するというよりは、署名偽造で大量水増しをすることを伝え、その為の準備に取りかかった。
事務局でのその発想は10年前のリコール運動にある。その事を言い出したのは当事者だった河村名古屋市長である。2010年、『名古屋市議会解散を求めるリコール運動』のことである。この時はリコールが成立した。成立したが、提出した署名簿の中に家族間の同一筆跡が沢山認められた。最終的に無効とされたものが2割程度あった。その事を吹聴して耳打ちしたのだ。署名偽造はリコール運動の常套手段だと田中は判断した。
 
不正署名偽造は佐賀市で行われた
期限が迫る10月、佐賀市でアルバイトを使って大量偽造署名を始めた。普通の常識で考えれば、そんな不正は余りに余りだろう。1人のアルバイターに何名分の署名をして貰ったのだ。36万通の不正が見つかったのだから雇ったアルバイトが100人だとして1人3600回の偽装だ。実際は1.000人以上。持って帰ってきたが、印鑑が押してない。10月31日まで行われたが、佐賀から送られてきたものは余りに杜撰で、お粗末すぎた。

 名古屋の事務所でも不正署名と指押印
10月26日から名古屋市内の事務所で指押印の偽造を始めた。合計500枚以上だと
いわれている。
 何のための不正偽造だったのか?
第一目標は大村愛知県知事のリコール成立。それに変わりは有るまい。当然である。しかし、活動を始めて全く勝算のない戦いである事は直ぐに分かったはずだ。しかし、おめおめと引き下がる訳にはいかない。高須会長は面子がある。自分が言い出して始めたリコール運動である。リコール票は大村批判票でもあるが、高須克弥信任票でもあるのだ。リコール成立票に達しないのは力量不足として認めるとしても、10分の1の署名では振り上げた刀を振り下ろせない。このままでは日本中の笑いものになってしまう。美容整形外科医として右派の論客としてもてはやされている今は絶頂期だ。その牙城を崩す訳にはいかない。
河村名古屋市長も思いは同じだった。
大村さんとは元来意見が合わない。悉く対立してきた。愛知県では、有名な犬猿の仲である。なんとかして大村さんの政治歴に泥を塗りつけてやり返したい。 

田中事務局長は依頼した理由を「予定通り署名が集まっておらず、焦っていた」と説明。活動団体会長の高須克弥院長が、(SNS)などで署名集めの順調さを発信していたことなどから「恥をかかせるわけにはいかなかった」とも語った。
 
四面楚歌の 河村市長
高須院長からは、名古屋市長選挙当選後、 『絶好』を言い渡される。
 リコール運動をやろうといいだしたのは市長なのに、私の発案だと言い始めた。詭弁も 甚だしい。
田中事務局長
 私が問題を起こした犯人だと断定するような発言を公の場でしていたことについては、市長としての資質を疑っている
大村愛知県知事
 河村氏5選の結果を聞いて『残念な結果だった』
「リコール運動の真実を語って欲しい。」
コロナ対策については、「いてもいなくても一緒だ」と述べ、にべもない。和解とはとりつくしまがない。

 「不倶戴天の敵」の間柄 河村市長と大村知事。
大村愛知県知事:
「河村氏が首謀して、リコールをやってきた。その最後の結果が偽造・捏造ということだひたすら言い逃れ、責任逃れをする。極めてみっともない話だと思います。」

河村名古屋市長:
「責任取るのはあんたの方ですよ。リコール運動は非常に大事な活動だと言っといて、それに参加し熱心に応援しが僕が何で首謀者になるんですか。自己矛盾も甚だしいじゃないですか。国語の勉強してこいっていうの、もっと」

5月18日
 大村知事は事務局幹部らの逮捕を受け、事件について「日本の民主主義を根本から覆す暴挙だ。民主主義の中でこんな奇妙きてれつな事件は初めて。お金はどこから出たのか、捜査当局は全容を明らかにしていただきたい」と述べた。その上で、河村に対し「全ては河村氏の発案で始まった。言い逃れは通用しない。事実を明らかにして、その上で責任をとるべきだと考える」

大村さんは何時もチョットピントが外れていて、余り好きではない。が、この発表には全面的に賛成である。リコールを誰が言い出したかは大きな問題ではない。不正署名捏造を言い出したのが誰かである。
田中さんが、インタビューで答えているように言い出しっぺは、2001年の経験を知っている河村市長である。『俺は無効票があったといっただけで、熱造を勧めた訳ではない』と得意の言い逃れだろうが、それはやくざが手下に犯罪の手口を教えるのと同じである。
後はやらざるを得ないように仕向けるだけだ。

河村さんと大村さんが仲が悪いのは一向に構わない。主義主張である。マア・マアの中庸政治を得意とする日本の中で面白い存在であるが、相手を民主主義の根幹を揺るがす手法を駆使して陥れようとしたことが大問題である。

 

都道府県知事・市町村長の解職
選挙権のあるもの(有権者)の3分の1以上(有権者数で細かい規定がある)の署名を集めて選挙管理委員会に請求できる 署名募集期間は都道府県及び「政令都市の場合2か月、


今回提出されたリコール署名
 愛知県選挙管理委員会による署名簿の調査の結果、提出された43万5231人分の署名のうち、83.2%にあたる約36万2000人分が無効とされた。無効署名の約90%が複数の同一人物によって書かれたものであり、約48%が選挙人名簿に載っていない人物の署名であった

破棄される運命にあった署名簿

リコール運動の署名が選挙管理委員会に提出された時点で法定数に達していないとその署名書類は破棄されるらしい。今回は提出される時点で不正・捏造の告発があり、愛知県警が捜査を始めた為、リコール書類も保存されていた。そこに首謀3人組の大きな落とし穴だった訳だが、それを知り得ていたのは、誰かという事である。その悪用をそそのかしたのは誰かであり。その仲間には民主主義を守る為にはどうあるべきかが分かっていない。

蛇足  1


不正署名したことないですか? ありますよ。しょっちゅうです。
昨日もコロナウイスルワクチン接種の問診票を美尋さんに書いて貰った。代筆して貰った。
年に何回か、私達の関係する分野の国会議員の分担署名が各医療機関に配られます。長男の統(整形外科医)次男の陽(研修医)の代筆をします。
片棒を担いでいるじゃないかと後ろ指を指されそうですが、射されても仕方が無いが、その意味合いはまるっきり違うと思います。 

蛇足 2

リコール運動を起こすことになった大村知事に関する事件については何も記載しません。なぜならば、その事は全くのきっかけに過ぎないからである。極論をすれば『言いがかり』をつけて、河村市長と高須先生の知名度を悪用してリコール運動を起こしたに過ぎないからです。

 

私的な恨みに

                         令和 3年 5月23日

 

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