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タカさんの相撲観戦記(その 1)  幕尻 徳勝龍 優勝

私のお相撲観戦記

  その1 令和2年春場所 テレビ観戦から

徳勝龍

33歳の初優勝   3番目の年長記録

幕尻の優勝は20年振り(平成12年の貴闘力以来)です。横綱の白鵬は5日目から、鶴竜は6日目から休場した令和最初の春場所の感想です。両横綱がいないと荒れますね。誰が優勝するか分からない。はっきり言って画竜点睛を欠く状態でした。中日を迎えてそんな雰囲気でした。その中でも、大関の貴景勝が優勝に最も近いと思われていたし実際よく頑張っていた。13日目まで11勝2敗だった。その頃平幕で2人が優勝争いに頭角を現していた。西4枚目の正代は12勝1敗だった。もう1人が今場所の主役に躍り出た徳勝龍だ。西の17枚目、幕内力士のしんがりだから幕尻というのだそうです。この力士も12勝1敗です。でも顔もしこ名もなじみがない。変なの-!!

14日目  平幕の優勝争いの2人が激突した。徳勝龍が得意の「突き落とし」で正代に勝ちました。1敗を堅持した。正代は2敗となり、半歩下がった。貴景勝は優勝争いに残るためには、何が何でも勝たなければ生けない朝乃山の勝負だったのだが「上手投げ」に土がついた。完全に脱落した。

千秋楽、正代は御嵩海に勝ち2敗を保ち、優勝決定戦の可能性を残した。そして「」徳勝龍-貴景勝」の結びの一番の結果を待った。日本中の相撲ファンの関心は最後の一番に集まった。余り相撲に関心のない人達も幕内最下位の力士が幕内最高優勝をするのかと固唾をのんで見守った。

堅くなって立ち会いに遅れたのは大関の貴景勝の方だった。徳勝龍は正面から立ち、力一杯に貴景勝を寄り切った。見事な相撲だった。私は余り相撲は分からないのですが・・・熱が入った。33歳の力士に勝たせてやりたかった。

徳勝龍という力士は全然知りません。10日過ぎた頃に勝ち越した幕尻の力士として認識しただけだった。その時点では正代が優勝するだろう、正代を応援しよう。貴景勝はあの体つきでは15日間相撲を取り続けることは出来ない。チョット体に負担が掛かりすぎだと診断していた。肩で息をしている。お相撲さんには禁句かもしれないがダイエットが必要だと感じていた。優勝は無理だと私なりの判断をしていた。しかし、彼の「勝って奢らず 負けて腐らず」の心情には大いに感じるものがあるのだ。

優勝賜杯を理事長から渡され土俵を降りてからのインタビューから

 

「自分なんかが優勝していいんでしょうか」

 

「本当に信じられない」

 

三役以上と対戦したのは千秋楽の貴景勝だけ。しかし、勝って優勝だから素晴らしい。よく頑張りましたよ。

同期の荒磯親方(元横綱 稀勢の里)に「人の相撲であんなに感動ししたのははじめて」と言わせました。1989年生まれの33歳です。近畿大学出身。優勝が決まった瞬間には土俵上で顔の表情が崩れた。

年齢から行って大関・横綱というわけにはいかない。あのおしん横綱と言われた隆の里でも初優勝は29歳11ヶ月である。

しかし、私達の輝く星ですね。

「人生諦めないでコツコツとやること」が一番大切です。

 

今場所限りで引退を決めた大関豪栄道も同期です。33歳という遅咲きの花を咲かせようとする力士もいれば、現役を引退して廃業する力士もいるのです。相撲の良さはあの真剣さですね。力と力、筋肉と筋肉のぶつかり合い、気合いが稲妻となって砕け散る、その様に感動します。

 

チョットだけ苦言

「徳勝龍」というしこ名にチョット違和感を感じちゃいました。71歳のおじいさんだから「栃錦」「若乃花」「千代の山」「柏戸」「大鵬」という往年の大横綱のしこ名を懐かしむという事ではありません。しこ名は 勇ましさだけでなく優雅さを強調した、「山」「川」「花」「海」といった文字を盛り込んだ四股名が使われることがおおく、奥ゆかしさを感じさせるところがあるものであるはずです。その名前の由来が故郷だったり、恩人だったり、部屋で継承されている名前だったりするのだと思いますが、「徳」「勝」「龍」は3人分のしこ名ですね。チョット派手過ぎるような気がします。チョット欲張りじゃないですかね?

 

炎鵬

幕内最軽量の炎鵬は勝ち越しました。幕内最小168cm、99kgの小兵ながら8勝7敗です。出来れば、千秋楽15日目も勝って9勝6敗で技能賞を貰って欲しかった。石川県、南西部中学の同級生である「輝き」に負けて8勝止まりに終わったが、5枚目で勝ち越せただけで充分です。アクロバット的ではないですが、筋肉の塊が飛び跳ねたり、真に欣喜雀躍の活躍をするのを観戦するのは爽快です。今相撲の解説者として活躍している「舞の海」の現役時代よりも多彩ですね。ダイナミックですよ。全体的にお相撲さんが大きくなっている時代にあの体重で跋扈する姿はワクワクするね。見事ですね。「柔よく剛を制する」と小柄なタカさんは嬉しさ一杯になります。何にもまして面構えが見事ですね。凜々しい。笑顔でなくて、口を真一文字に引いた顔貌が魅力的です。

 

 

稀勢の里引退

平成31年1月8連敗で引退を決意。九州場所 5連敗+春場所3連敗

横綱在位  12場所

白鵬の64連勝を阻止。これは2010年(平成22年)九州場所のことです。まだ前頭だった。

2017年春場所優勝して横綱昇進を決める。横綱昇進の内規である連続優勝ではないところに大きな意味がある。翌3月、大阪場所では左肩を大怪我しながら決定戦で照ノ富士を破り2場所連続優勝。その後休場が続き。秋場所で10勝5敗・・・復活を印象つけたが、その後九州・春と負け続ける。稀勢の里の相撲人生の神髄は「モンゴル勢と真っ向勝負」だった。そして、年間最多勝利も何回もある。つまりいつも強い力士の筆頭だった。が、優勝回数は2回。勝ち星714勝は歴代6位の記録である。横綱になる前には休場は1日だけ。それが97休・・悔しかろう

19年振りの日本出身の横綱であることの重圧、連続優勝をしてなった横綱ではないことの負い目もあったはずだ。

「横綱は孤独。孤独にならないと、相撲が取れない。」「横綱にしか見れない景色がある。」

はおしん横綱隆の里の口癖でもあった。

「土俵人生 一片の悔いなし・・」

周囲の寄せる期待の大きさ、自身の使命感の大きさ・・大変だったろうね。御苦労様でした。

 

2017年01月スポーツ欄(初優勝して横綱昇進を決めた春場所)から

1月17日    稀勢の里単独全勝です。期待が膨らみますね。が、琴奨菊に負けた。

         ダメじゃないかここで負けちゃ!!

1月21日   白鵬が負けて、稀勢の里が勝ち、14日目で初優勝を決める。

        大関在位31場所目は記録だそうです。

        白鵬の64連勝を阻止した力士。勝率もよい。休場は僅か1日だけ。

        文句のつけようのない横綱ですね。

        美尋さんが見る、気にするぐらいだからきっと相撲は人気があるのだね。

        19年振りの日本人横綱の誕生です。貴乃花以来です。

        「白稀」時代の到来。

 

惜しむ声が多い中・・朝日新聞にこんな記事が・・

致命的だったのは、下半身のもたつきだ。故北の湖前理事長「あの四股の踏み方ではダメだ」

下半身のもたつきだけが、怪我後目立ち始めた。この1年の稽古は10番前後。四股も前と同じ。活路を開こうという必死さが感じられなかた。

内館牧子

 「これ以上突っ込んでいくと回収できるような気もするし、深みに入るような気もする。それが見切りの潮時」

これを持って名言とするならば、深みに入りすぎましたよね。

「結局回収は出来なかった。不名誉な記録だけが残った。」

自分を信じ続けた姿  心震えた。・・過信しすぎた。

 

私自身は、稀勢の里の最後のもがきに自分のランニング人生を重ね合わせていました。

そんな思いをウェブサイトの随筆に書きました。

 

                                     令和2年1月29日   脱稿

コピ・ペをしておきます

今、九州場所、横綱稀勢の里の初日から4連敗のことが話題になっている。白鵬と鶴竜のモンゴル出身の両横綱が休場となった。日本人の久しぶりの横綱である稀勢の里への優勝の期待が高まった。しかも一人横綱だ。いやがうえにも稀勢に優勝が期待された。処が九州場所、初日から4連敗の大誤算・無様さです。大相撲の歴史で84年振りの不名誉な記録だと大騒ぎです。横綱昇進後の翌場所左肩に大怪我をしながらも連続優勝をした。その後、5場所連続休場した。進退をかけて9月、秋場所に臨み10勝5敗で場所を終えた。期待のかかった今場所だったが、 結局九州場所は4連敗で休場しました。

「いつまでもしがみつくな」「横綱の権威に傷がつく」「未練たらしい」「見苦しい」と思っていました。

しかし、稀勢の里の行動はもっと、もっと複雑だろうと思います。

膝が痛い。腰が痛いという障害であれば諦められる。痛みはほぼ完全になくなった。自分の心ではまだまだやれると思っている(多分錯覚・思い違い・自己分析不十分)。頭の中では全開に近い。が、動き出してみるとその衰退ぶりに心が萎えてしまう。色々理由を重ねて取り繕うが頭の中の自分と実際の自分のギャップを埋め切れていない。最後にとんでもない大失態(大事故)をしでかしてスポットライトから、舞台から半強制的退場になる。

長期休場明けの秋場所で10勝し、周囲から完全復活の期待感を懐かせた。初日から4連敗の成績に横綱審議会も異例の激励をすることにした。事実上の最後通牒だ。自ら優勝を目標に掲げた九州場所で4連敗の後途中休場し全包囲網をかけられ、見方が厳しくなった。

「かなり寛大に前向きに見てきたが、いつまで可能なのか?横綱の良識に地位の重みに立って自ら判断する時もある。初場所はそうゆう場所になる。」

次元も全く違い、国民の関心のレベルも全く違いますが、稀勢の里関心中お察し申し上げます。

 

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