新型コロナウイルス抗原検査(PCRではありません)について
新型コロナウイルス抗原検査を始めました
抗体検査もやっています(コロナ短信 その2)をご覧下さい
昨年(令和 2年)7月に新型コロナウイルス抗体検査を始めた折には,まだまだ国にも、個人の心にも余裕がありました。チョット増加傾向を示し始めているものの『日本特殊論」的甘い考えが世間を支配していました。安倍総理の声にもコロナ制圧に対する自信が漲っていました。私自身の反省を含めて、今にして思うと余りに楽観的過ぎましたね。このままでは大変だと思い始めたのは10月に入ってからです。
そしてこれ以上の感染拡大を防ぐ目的の一環として,私たち開業医も「検査・診療体制」の指定を受ければ「新型コロナ抗原検査」を保険診療でする事が許可されました。
当院では、これまでに(令和3年 1月20日現在)25例の患者さんに検査をしました。そして3名の陽性患者さんを確認しました。(その当たりの詳しい経過については別項を参照して下さい。)
最近の傾向として自費で抗原検査を希望される方が増えました。今月に入ってからのことです。PCR検査と違って抗原検査は無症状の患者さんに対する陽性感度、陰性感度共に低いことが指摘されております。(翻って、症状のある患者さんへの検査感度はPCRと互角である事が証明されている)
それ故に、無症状の方への陰性証明書的な検査を勧めるホームページ上の提示も、院内の掲示もしませんでした。要望があればやります。やりますが、感度はPCR検査ほどではない。PCR検査ではありませんと念を押して施行してきました。
しかし、前述したように希望者が増えつつあるので、思い切ってホームページに掲載することにします。
<<新型コロナウイスル抗原検査(令和2年11月から)>>
当院では自費診療で新型コロナウイルス抗原検査を行っております。
対象患者
就業や海外渡航、その他の社会的事情による抗原検査希望の方
無症状者もしくは医師の判断では保険診療適応外と判断されたが、検査希望の方
自費診療検査費用 6.000円(税込み)
準備して頂く物
保険証 写真の撮れる携帯電話或いはカメラ
対象年齢 小学生以上
検体採取法 鼻腔拭い液
検査結果 15分で判明します
抗原検査陽性判明時
2類感染症として保健所に届け出を行います。
以降は感染者として保健所の指示に従うことにご同意下さい。
検査態勢
予約診療検査です。0574-43-1200へ連絡下さい
証明書 文章の証明書は発行しておりません。
携帯電話での写真撮影で代用して下さい。
職場への、学校への提示などに非常に便利です。
一番確かな証拠です。
費用もかかりません。
コロナ抗原マイナス
[C]のラインはコントロールを示します。検査できています
『T』にはラインがありません。抗原マイナスを示す。
抗原検査とは
検査したいウイルスの抗体を用いてウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する検査方法です。特別な機器が必要なく、外来で検体を採取してから約15分で陽性・陰性を判定できる。PCR検査と比較して検出率は、感度はやや劣るが、偽陽性が少ないという特徴を挙げ、陽性であればCOVID-19の確定診断が可能です。速やかに判断が必要な場合等に用いられることが多いです。インフルエンザの検査がこの抗原検査に当たります。
一方、抗原検査で陰性の場合には感染を否定できない。この場合は経過観察や抗原検査の再検査となるが、陰性でもCOVID-19を強く疑う場合には、医師の判断でPCR検査の実施を考慮する。
『検査・診療体制』に基ずく保険診療の抗原検査
対象 新型コロナ感染が疑われる方
症状 発熱、咳嗽等の感冒症状、嗅覚・味覚障害)が出現して2日以上の方
検査内容 新型コロナウイルス抗原検査
抗原検査の結果が陽性になった場合
感染症法により感染症2類の届け出を行う必要が生じます。以降は感染者として保健所の指示に従うことをご同意下さい。
註
どんな時に抗原検査を受けるメリットが有るのですかと質問されました。
端的に言えば、
「近親者が逝去した。緊急事態宣言下だが何としても身内で通夜・葬儀をやりたい時』
『娘が結婚する。その挙式・披露宴を小規模で安全にやりたい時』
『息子が大学入学試験を受けに行く。勿論、感染は避けたいが、他の受験生に移しては申し訳ない時」
等でしょうかと答えました。しかし、抗原検査はPCR検査ほどの正確さはありませんと念を押しました。
令和3年1月20日